あくびのおと

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2022.5.16.堡塁岩Rockトレ報告 (75年度 藤岡)

5月16日友人(袴田氏)が案内役を買って出てくれ、現役4名と共に堡塁岩に行ったので報告します。

日  時  2022年5月16日(月)

      8:30阪急六甲駅集合―9:30中央稜東面取付き―16:10下山開始

メンバー  袴田(案内:神戸中央山の会)L藤岡('75) SL山縣 喜多 

      岩槻(3回生) Muriel(M1)

ル ー ト    ①チビッコフェースクラック(Ⅲ)~直上(Ⅴ-)  

      ②同ハング(Ⅴ-)~左カンテ(Ⅴ-)

         ③ビスケット左凹角(Ⅳ+)           

      ④同右ルート(ダッコチャン)(Ⅳ+)

              ⑤右カンテ裏(Ⅳ-)    

      ⑥下降路左フェース(Ⅴ) (中央稜下部南東面)

行  程 

私が初めて堡塁岩にいったのは、袴田と知り合った学生時代でビブラム革登山靴で登った記憶が有る。 
今回現役メンバーの力量が不明なため、案内人袴田氏は一番安全なアプローチ(東稜の東側)を選びチビッコフェースの取付きに到着し登攀準備にかかる。
①は難しいルートでは無いが古いハーケンしか無いので、リードは結構気を使う。藤岡がリードで取付き古いハーケンも全て確保点に使い、開き気味のクラックにフレンズの2番、2-1/2番でビレー点を取り下部テラスに着いた後②を山縣がリード開始。
こちらは真新しいボルトが打たれており安心できるが、ハングで苦戦し左に逃げたようだ。
その間藤岡は上部テラスに向かい、幹径30cmの松の木を使い150cmのスリングでトップロープ(TR)をセットしロアダウンする。
山縣は同じ上部テラスのケミカルボルト2本でTRセットしロアダウン。両ルートを全員TRで登る。

ビスケット上テラスから

右カンテ

TRのおかげも有るが、ハングは全員難なくクリアーした。(山縣もTRで再トライしクリアー)
テラスからトラバス道が有るので、最終者がロープを引き上げ支点を回収しその後全員で昇路を通りビスケット終了点に向かう。
ケミカルボルト2本を使いスリングでTR2本をセットし、取付き迄下る。
③④両ルートもTRで交代で登る。③は下部凹角のオポジションと上部凹角の抜ける部分が鍵。④は2カ所の小ハングを抜ける処。
ケミカルボルト2本で結び替えを行うとロープがスムーズに回収できないので、最終登攀者の袴田、喜多が上から回収し下降する。

チビッコハング

ダッコチャンハング

大テラス下降

大テラスにて

懸垂下降準備

凹角

カンテ裏終了点


デポ地点に下り昼食を取った後、午前中の登攀力量も踏まえ中央稜南東面をTRで登る事にする。
ここはNPが必要で、私はフレンズ4個しかなく袴田は全て後輩に譲ったの事でリードで登るのは少々不安が有る。

昔はリードで登っていたので私は知らなかったが、ビスケット終了点から下降し大テラスへの道が有るとの事。
現役達に向け、「結構危ない箇所も有るので不安なら直ぐに言ってくれ」と袴田。
袴田に続き現役達を行かせたのは私の判断ミスだった。まず袴田と私でルートを確認し判断しなければいけなかった。
Y懸尾根程度の難易度だが、2カ所落ちたら確実に死亡事故になる所を通過しなければならないことが自分で歩き判った。
TRセット後登り直すとの事なので、危険個所にスリングを繋ぎ残置したが、全員で登り直すより懸垂下降で降りたほうが安全と判断しTRを設置する間に藤岡が登り直し残置スリングを回収した。
4時20分の下りケーブルカーに乗るつもりだったが、間に合いそうにないので急ぎ1本ずつ登った後、山縣が確保点の回収を行い、岩に向って右側にあるラペルステーションから懸垂下降しロープを回収。大急ぎでパッキングし4時40分のケーブルカーに乗れるよう下山を開始した。



この8ヶ月余り、現役と岩に同行するのは私だけで、リードの時など、どうしても目が届かない事が有る。今回は袴田が参加してくれたので細かい行動も指摘してくれ(遠慮なく中央山の会の後輩を指導するつもりで頼むと依頼していた)現役達も学ぶことが多かったと思う。
また、DAAではあまり使っていないロープの束ね方や、私がリードしているときなぜクイックドローを使わずスリングでビレーを取っているかなど、外岩特有(ジム壁では問題にならない)の理由なども解説してくれており有難かった。
また六甲山地花崗岩の岩場が多く、リス、クラック、カンテ等特有の構造が有り、金毘羅ではなかなか経験できない事も知れたと思う。

先日藤井大先輩にお電話差し上げた時、「兵庫方面に登りに行く時は連絡せい。店取るから現役連れてこい。」とのご指示があったので、当日夕刻より本町の某所で参加可能となった藤井・河村両先輩と現役達の反省会兼懇親会が開かれる運びとなった。
「5時半ころからやっとくわ」との事で、急用で堡塁岩に参加出来なくなった三ツ石(3回生)も合流し打ち上げが行われた。
コロナ禍に完全に嵌った現3回生は、キャンパスライフも、OBとの懇親も無く2年間を過ごしており、彼らにとっては有難い時間になったと思うし、先輩お二人にも久しぶりの現役との交流を楽しんでいただけたのではと思っている。

マルチに行けと河村さんには焚きつけられたが、近いうちに藤内壁か雪彦山なんかいけたら良いなと思う。精々トレイニングをしよう。
友人の袴田からは「龍王岳東尾根なら室堂から近いしまだやれるで、一応アルプスの岩やし」と言われてるんだが??